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こんにちは。
 私は川上勝俊と申します。大学院で公共政策を専攻し、「NPOによる地域内資源循環」を研究し
ていました。現在の地域活性化やまちおこしというものに違和感を感じ、他の方策や、あるいは私
たちの思っていることの真実性を考えてみました。


◇地域活性化やまちおこしで何を考えますか?

 地域産品の売り出しとイベントを考えるのではないでしょうか。そして観光の振興でしょう。しかし
そこから地域の力が育まれ、さらには人口が増え、ありし日の活気に満ちた地域が戻ってきてい
ますか。少なくとも、地域に活力を感じるようになりましたか。
気づいてください。その考えでは地域活性やまちおこしなどは実現しないのです。


◇地域おこしの現状

地域の外のものを利用した活動が多い。

 イベントを行って、人を集めて、地域産品を売って、メディアにとりあげられ、それで満足をしてい
るのではないでしょうか。しかもイベントの費用は寄付金や補助金を使っていませんか。その考え
の本質は、金儲けと有名になることが地域の活性化とまちおこしであると考えていませんか。
 イベントというただ一瞬の賑わいのために、多くの犠牲をだすがごときありさまではないでしょう
か。「多くの人が来てくれたからイベントは成功でした」ということをよく耳にしますが、その来訪者
は地域にかかわるのではなく単にイベントを見に来ているだけではないですか。
 そこには「主体的観客」が大勢いることがイベント本来の姿ではないでしょうか。結局、イベントの
たびに地域の人口は減少し、地域は衰退していませんか。第一にそのことで誰が得をしています
か。最後にはあまねく地域が恩恵を受けることが必要です。


◇新しい活性化の考え方

  経済性の概念が尺度ではないのです。そもそも地域というものは、それぞれに特質があるもの
です。それなのに、経済尺度で対処しようとしても都市部のように経済性に優れたところに、「ひと」
「もの」「カネ」が流れてしまうのです。経済尺度には「回帰性」はないので、出て行ったモノは再び
戻ることはありません。
 地域には、その地域で「共有同一化」した価値観が必要です。わかりやすい言葉では「地域への
愛着心」ではないでしょうか。地産地消ではないですが、できるだけ多くのものを地域内でまかなう
ようにすることが活性化やまちおこしの本来あるべき姿に近いのではないでしょうか。
 まずは、目指すことをよく考えましょう。順序よくひとつひとつの課題を解決することから始めたら
よいのではないでしょうか。よくボランティア、NPO、コミュニティ・ビジネスを活用した活性化を考え
がちですが、地域の人ひとりひとりが主体的に参加しなくては何も変わりません。
 しかし、ボランティア、NPO、コミュニティ・ビジネスを活用すれば良いのではないかとなりますが
、それらも経済尺度に似たようなモノらしく、地域外とのかかわりのあるモノほどその地域に対す
る恩恵度は希薄になるように感じます。



◇今後の地域おこしのすがた

 3つのキーワードを提示します。

  「地域外のものを当てにしない」
  「経済価値に変換しない」
  「地域で生きることを考える」

 「ひと」「もの」「カネ」を地域外から持ってきて、地域活性化を標榜したイベントを行うことは簡単
です。しかし、そこにはその地域の主体性はないのです。地域の主体性のないものには地域へ
の恩恵はありません。そして、何もかも経済価値に変換して考えていませんか。例えるならば、
「火」は火で使えば、煮炊きもできるし暖もとれます。それなのに火で電気をつくり、電気で煮炊き
をして暖房をとるから効率が悪いのです。
 特にお話をしたいのは、3番目の「地域で生きることを考える」です。地域で生きることを考えるな
らば、その土地で季節の野菜はその都度採れるでしょう、年一回の米の収穫でも一年間は生き
ていけます。着るものなど生活用品は月に一、二度の補充ができれば十分ではないでしょうか。
不便、不都合、不楽と感じることこそ、経済尺度が生活の基準だからではないですか。

 私たち日本人は、昔から幾度となく国土の荒廃を経験してきました。そしてその都度、その地域
の力で立ち直ってきたのです。政治は三流といわれますが、地域がしっかりとしていたからこそ、
中央政府に依存しなくても地域自治ができたのです。
 それが大きく変わったのは太平洋戦争後からです。生活の基準が経済尺度になってしまってか
らです。もう一度、地域で生きることを考えるようになればよいのですが。



不許引用

 
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